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罪深き義母のよがり啼き 41

 ここからでは、すぐに見られない代わりに時計も見えない。
 シャワーだけならそう時間はかからないはず。そう言えば、二階から下りていつ入ったかもわからない。
 省吾を離したくない。
 キスだけで済むはずがないのに許した自分が悪い。と言う反省すら今は『欲しい』に浸食されつつある。
 これほど若い男に……息子の友人に……。
 秀美は自分を呪った。

「もう終わり……ねぇ……やめて」
 言うと同時にバタンと音がする。
 リビングのドアが開いた音。
「あー、涼しい……天国」
 と言う光輝の声も。
 省吾は勢いよく立ち上がったが秀美を見た。
 秀美は慌ててハーフパンツを上げる。
 それから、後ろの冷蔵庫を意味もなく開けた。
「俺も風呂借りるわ」
 省吾が言いながら顔を出すと、疑う様子なく光輝は椅子に座る。
「おおっ、どうぞぉぉ。今日はジャスミンだよ。ジャスミン。着替え置いておいたから」
「悪い」
 リビングのドアの開閉を聞いてから、秀美は冷蔵庫のドアを閉めた。
「どうする、ご飯。あっためて置いていい?」
「うーん。あとは自分たちでするから……あ、でも義母さん明日休みだっけ?」
「そうだけど……寝るよ」
「えー、もうちょっと起きててよぉ。省吾が出て来るまでぇ」
 光輝は振り返り、カウンターを挟んで秀美をじっと見た。
 秀美はかしこまる。狼狽えてはいけないと思っても、妙な指摘があれば頭が真っ白になりそうだ。
「なに?」
「……義母さん、顔赤いよ。どうして?」
「え、ビール飲んだからだよ。強くないから……でも、もう一本飲んじゃおうかな」
「あー、飮みなよ、飲んで。しっかしさ、省吾どんだけ唐揚げ食べたんだよ。口の周り光ってたよ」
 あっ……。自分の体液。
 秀美がさりげなく目を泳がして、先ほど冷蔵庫から出したビールを掴んだ。
 熱い。躰も心も。
 光輝のそばに寄らないまま、二階に上がってしまいたい。
 入れてもらった家で何をしたのだろう。
 でも、引き留めるもう一人の自分がいる。
 秀美はいつもの席、省吾が座っていた椅子に腰を下ろした。
 光輝は、テーブルに置かれた秀美の缶の封を片手でプシュッと開けた。
 「ありがとう」の言葉に声が続く。
「よっぽど義母さんの、おいしいんだね」
 へその下がゾクリと波打ち、秀美は思わず下半身をブルッと震わせた。


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