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男娼~目覚めは叔母の口淫~ 禁断の悦蜜 1

 じゃあ、またね。
 名残惜しさを放して、部屋を出た。
 静かな廊下を歩いてエレベーターに向かう。きっと美沙は、この間に仕事の顔に戻っている。扉を閉めた瞬間から、エステサロンを経営する敏腕社長へと。愛する家族、仕事を手に入れている美熟女、美魔女で特集を組まれるほどのパーフェクトな女性。躰をいま一度自分で良く洗って、化粧も一からやり直すはず。下着を全て変えて、適当な男と食事かな……。でも、一番下の子供が入試のようだから……。
 ま、そんなことはどうでもいい。
 俺も腹が減った。
 焼きそばが食いたいな。いるかな……と、その前に終わったことを報告報告。
 
 胸から出したスマホには緑の着信。
 トラ子……いや、オーナー。
 迎えに……と見えたから開くと、
「ぶっ」
 飛び込んできたのは巨漢なSFコント……なんて言ったら、一晩中ケツにバイブでご奉仕だ。
 極太のアイラインといつもの三倍盛りのまつ毛が映えているトラ子。ラメかなにか、銀に光っている衣装をかなりきつそうに身に付けて、腰に右手を添えるポーズを決めている。地毛である重めのボブカットにピカピカ銀のカチューシャ。逞しい太腿を根元からさらして、股には巨大な男根を生やしている。真ん丸なお腹を隠さない性格はやっぱり好き。ワザとらしい肩パッドと銀のロングブーツ……また誰かのコスプレか。
 そう言えば、パーティーがあると言っていたけれど。老舗のオトナのおもちゃメーカーの記念式典とかなんとか。
 最中にスマホが鳴った。
 トラ子、既読を見たか。老眼老眼と見えない振りをするくせに、こんな時は早い。
「はい。智也です。今、出たところです」
「あーら、丁度良かった。来てちょうだい。あたしも帰るから、送って欲しいのよ」
「はい……場所は……」
 場所を聞いて、タクシーを拾った。すっかり陽が落ちている。着いた会場は南国風のレストラン。ライトアップされた敷地が輝かしい。入口に向かう途中に見えたプールサイドには、いわゆる一般的な紳士淑女がいる。黒のタキシード、艶やかなイブニングドレス。
 その中で異色を放っているのは、俺のボス。オーナー。温子(あつこ)だ。トラ子は、業界での通名。なんでも、昔、そんな漫画のキャラクターがいたらしい。
 前髪真っ直ぐのおかっぱボブ。お顔は美形ではまったくなく、愛嬌たっぷり系。体型は、小さくて立派な豊満だ。きっと神様がいたずらに上からギュッと押し付けたような。貫録は十二分だけれど、共に歩く時にはついかばいたくなる、そんなキャラの持ち主だ。
 入ってすぐにメイドが……と見えたのはラブドールだ。数人いて、今にも「ご主人様」と動き出しそうに会場を見渡している。俗にいう黄金のスケベ椅子もオブジェと化している。重厚そうなアイアンメーデンも。これは誰かの所有物だろう。年代物で高そうだし。
 トモヤ。トモヤ君。
 挨拶がてらに、背中を叩かれ、肩を抱かれて、ディープなキスをされる。男女問わず。
 その洗礼を超えて、やっと居た。
 トラ子は、俺を見るや否や、模造の勃起をしごきながらにこやかに近づいてきた。
「智也の可愛いプッシーに挿していい?」
「構いませんけど、俺が二本にした方が良くないですか?オーナー、二本責め好きでしょ」
「良く分かっているじゃなーい。じゃあ、帰りましょう。はーい、これあげるわ。あたしには智也がいるもんっ。智也のおちんちんを挿れるからいいの」
 トラ子は模造の男根を外して、今までエスコートしていたらしいダンディな男性に渡した。
 男性は、戸惑いもせずに受け取り、何を思ったのかトラ子サイズのベルトをグルグルと頭に巻いて男根を前頭部に突き立てた。
「ユニコーン」「ユニコーン」
 俺とトラ子は声を揃えて発してから、何もなかったように店を出た。クロークで返されたコートをトラ子に着せてタクシーに乗せる。
「その服、また作ったんですか?」
「そうよ……こんなの売っていないでしょ。あたしのサイズって、特注だから」
「世界の歌姫……」
「あ、せいかーい。似てる?」
「いえ、調べました」
「次はなににしようかしら……間違えた、誰にしようかしら」
 トラ子は、歌うように言いながら窓に寄りかかった。
「そう言えば、またしめーい」
「ありがとうございます。どういう方ですか?」
「あれよ、四千万の……あの女、智也が気に入ったみたいよ。玲人(れいじ)じゃダメだってぇ。バージンの癖にお目が高ーい」
 あの人か……旦那が急死して手に入った保険金で男遊びを覚えた女がいる。ホストクラブの先でトラ子に目を付けられた女。子供がいるのに……まだ幼い子供が。
「全部、貰いなさい。智也のおちんちんでぜーんぶ。簡単でしょう……女に天国と地獄を魅せる天才君。出来高支払をいつもの倍にするから、命令よ。ぜーんぶ使わせるまで専属ね。どうせ、降って湧いたあぶく銭なんだから。そーんなお金で一生遊べるほどうちの男の子たちは安くないのぉ」
 ああ、腹減った。
 焼きそば食いたい。
 焼きそば……。


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