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category: 色欲の輪舞・成美  1/4

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〈色欲の輪舞・成美の章 1〉

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『ああっ……あっ……ああっ、ああああんっ、もっと……あっ、もっとしてぇぇ』六十五インチの大画面に二人の男女が映っている。横向きの女が男に右足を掲げられて、後ろから深い貫きを受けていた。アングルをきちんと計算しているらしく、女の局部を出入りする肉棒が良く映っている。規則的に消えるそれは女のツボを心得ているみたい。落ち着きある突きに反して、女の喘ぎ声は高くなって激しくなる一方。自ら腰まで揺すり出す。太腿を持...

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〈色欲の輪舞・成美の章 2〉

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「はーい、お疲れ様でしたぁ。また来週、よろしくお願いしまーす」細身系スタイルバッチリの女性インストラクターに上から言われて「ありがとうございました」と水の中から一斉に応える。それから水から上がる者、泳ぐため、歩くためにレーンに移る者に分かれる。わたしは市のスポーツセンターで四月中旬から始まったアクアビクスに参加をしていた。今日は水から上がる。娘が帰ってくるまでにはまだ時間があるけど、小学校の生活科...

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〈色欲の輪舞・成美の章 3〉

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からかわれただけかも知れない。彼女くらいはいるでしょう。舞い上がる気持ちに水を差す事ばかり思いつくくせに、ご機嫌で家のことがサクサク進む。買って来たクリップボードを娘に見せてから、希望の場所に名前を書き、おやつを食べながらもうすぐある運動会の練習の話を聞く。そして、「宿題は?」の言葉を言って、洗濯物をたたんで、夕飯の支度をする。お風呂に入って時間割を確認させてベッドに入れる。夫が帰ってくるまでなん...

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〈色欲の輪舞・成美の章 4〉

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すらっとした影。ジーンズにシャツを羽織って、鞄を斜めにかけた男性がわたしを見た。慶人君?わたしは足を止めた。影は、慶人君はゆっくりと近づいてきた。たった三歩の間に心臓がバクバクとし出して、腋に汗をかくほど躰が熱くなる。「おつかれさま」慶人君は私の正面に立って当然のようにはっきりと言った。でも顔は気恥ずかしそう。わたしは咄嗟に謝罪した。「あ、あのごめんなさい。せっかく教えてもらったのに連絡しなくて」...

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〈色欲の輪舞・成美の章 5〉

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待ち合わせ場所は家の近くではなくて、一つ隣の駅にした。本格的なフルフェイスのヘルメットを被っているから、万が一、知り合いが通っても大丈夫だと思う。一先ず今は目の前の背中に意識を集中。エンジンをかけた慶人君は言う。「はい、しっかり僕に掴まって」「こう?」脇腹にそっと腕を添える。理由があってのスタイル。若い男性の背中にしがみつくだけの行為がこんなに恥ずかしいことだとは思わなかった。長袖を着ているのに腕...

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〈色欲の輪舞・成美の章 6〉

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人目を気にするように、暗がりで手を繋いだだけのデート。連絡先も訊かれていない。それなのにわたしは、もっと慶人君を求めるようになった。もっと触れたい。触れられたい。けれども、それからの慶人君はわたしを見て微笑んでくれるだけ。『もう誘いません』あれは本当だったのかな?『責任取れませんから……大事な家族のための躰なのに』分別がきちんとあるんだ。ないのはわたし。一度、夫を裏切るとあとは平気になってしまうのか...

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〈色欲の輪舞・成美の章 7〉

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どうやら弟の亮君の希望みたい。陽菜が小学校に入ってから遊ぶことはなくなったから、会いたいと思ってくれたらしい。片山さん自身も今の小学校での運動会は初めてで、友達がいない不安があるのかも知れない。だけど、片山さんは孝明さんの奥さん。一緒にご飯って言うことは夫が不倫相手と席を一緒にすることでしょ。観戦だって、一緒かも知れない。それは……出来ない。「あ……でもさ、うち、主人の両親も来るの。陽菜もおじいちゃん...

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〈色欲の輪舞・成美の章 8〉

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夫は娘のことを学校まで送るために玄関に立った。敷物とたくさんのペットボトルを入れた手提げを肩にかけて。わたしはドアを開けて言った。「校門の前に着いたら電話するからね」「りょうかーい……あ、携帯持ったっけか」お尻のポケットをまさぐる夫の手を体操着姿の娘は引いた。「早くぅ。行こうよ」「はいはい」夫はせっつく娘と手を繋いで門を抜けた。娘は門を出てから振り返った。「お母さんも早く来てよ」「うん、すぐ行くね」...

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〈色欲の輪舞・成美の章 9〉

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周りの視線で自分の声の大きさに気が付いた。あっ……。わたしが唇をきつく締めて困りきった顔をすると孝明さんは笑った。「冗談だよ。意地悪しただけ。最近、冷たいから」意地悪って……。腹が立った。わたしは孝明さんを無視して歩き出した。何を考えているのよ。こんな場所で人を試すようなことして。何かあったら取り返しがつかないでしょ。しかも、夫を、健ちゃんを侮辱した。校庭に向かう大勢の父兄の間を掻い潜ってズンズンと歩...

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〈色欲の輪舞・成美の章 10〉

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探りたいのに探られているような気がするのは罪の意識からかな。まさか知られた?焦りから堪らずに視線を逸らそうとすると、片山さんはいつもの清潔な笑顔を見せた。「なんてね……隣の芝生は青いって言うヤツかな?」「そ、そうだよ。ご主人、いい人そうだよ。今だって、亮君見てるんでしょ?」「うん」咄嗟の言葉に片山さんは目を伏せながら頷いた。何か悩みがあるのか、そんな面持ちだ。わたしと孝明さんを疑っているわけではない...

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